現在、フリーランスとして企業の経営相談を受けています。
先日、知人から取引先の未入金について相談がありました。
私自身も以前、企業の代表を務めていた際に、取引先からの入金が遅れ、資金繰りに悩んだ経験があります。
しかも、相手は上場企業でした。
この経験から学んだことは、企業の信用を判断するときに、
「大企業だから大丈夫」
「上場企業だから安心」
と単純に考えてはいけないということです。
もちろん上場企業すべてに問題があるという話ではありません。
重要なのは、個々の取引条件や支払実績を確認することです。
売上高とキャッシュは違う
経営では「売上○億円」という数字が注目されがちです。
しかし、売上が計上されても、入金されるまでには時間があります。
例えば、
-
月末締め翌月末払い
-
翌々月払い
-
検収後払い
など、取引条件によって資金が入ってくるタイミングは異なります。
さらに支払いが遅れれば、会社側は売上を計上しているにもかかわらず、手元資金が不足する可能性があります。
ファクタリングという選択肢
資金繰りの方法の一つとして、ファクタリングがあります。
一般的なファクタリングは、企業が保有する売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、手数料を差し引いて期日前に資金化する方法です。
銀行融資とは仕組みが異なります。
また、ファクタリングには二者間・三者間などの方式があります。
契約内容によっては、債務者が支払わなかった場合の責任が利用者側に残るケースもあるため、契約書を確認する必要があります。
金融庁も、償還請求権や買戻し義務などの契約内容によっては、実質的に貸付けと評価される可能性があるとして注意喚起しています。
また、高額な手数料によるファクタリングは、資金繰りをかえって悪化させる可能性があります。
経営者が見るべきポイント
私自身の経験から考えると、
「売上を増やすこと」
と同時に、
「売掛金を適切に管理すること」
が重要です。
取引先の支払状況に違和感がある場合には、
-
支払サイトを確認する
-
過去の入金実績を確認する
-
与信限度を設定する
-
契約条件を見直す
-
必要に応じて専門家へ相談する
といった対応を早めに検討することが重要だと思います。
ファクタリングも、状況によっては資金繰りの選択肢になります。
ただし「便利だから使う」のではなく、手数料、契約条件、償還請求権などを確認したうえで判断する。
経営者として非常に大切なことだと思います。
矢野千城として、これまで経験してきた経営、営業、資金調達などの経験を、現在の企業支援にも活かしていきたいと思います。